乗車:2014年3月
旅の序章:時を運ぶクラシックバス、杜の都の風を追いかけて
仙台駅西口バスターミナルに佇むと,ひときわ異彩を放つ可憐な車両が目に飛び込んでくる。深緑やエンジ色のシックな車体,木目調のインテリア,そしてクラシカルな真鍮風の意匠。それが仙台市内の主要観光スポットを網羅するシティループバス「るーぷる仙台」である。
ただの移動手段と侮るなかれ。瑞鳳殿,仙台城跡,大崎八幡宮,定禅寺通といった伊達家ゆかりの史跡や杜の都の象徴を,まるで路面電車に揺られるかのような情緒とともに巡ることができる。大きな窓から車窓を眺めれば,流れる樹々の緑と歴史の残り香が心地よく胸に染み渡るのである。
2014年3月,仙台の歴史と文化を訪ねるべく乗り込んだ「るーぷる仙台」。そのノスタルジックな魅力から,チケットの買い方,車内で快適に過ごすためのリアルな注意点まで,余すことなくお届けする。
この記事でわかること
- 「るーぷる仙台」の運賃・ルート・お得な一日乗車券の情報
- 仙台駅からの乗車手順とチケット購入のノウハウ
- レトロな車内の設備・おすすめの座席・揺れや混雑対策
- 目的地到着後の二次交通と周辺観光へのスムーズなアクセス
るーぷる仙台の基本情報(料金・所要時間・ルート)
「るーぷる仙台」は,仙台駅を起点に反時計回りで主要観光地を一巡する巡回バスである。
運賃・料金表(乗車回数・きっぷの種類)
| 種類 | 大人運賃 | 子ども運賃 | 備考 |
| 1回乗車券 | 260円 | 130円 | 均一運賃(後払いまたは降車時支払い) |
| るーぷる仙台 一日乗車券 | 620円 | 310円 | 当日に限り何度でも乗り降り自由 |
| るーぷる仙台・地下鉄共通一日乗車券 | 900円 | 450円 | 市営地下鉄南北線・東西線も乗り放題 |
※3回以上乗り降りする場合は「一日乗車券」を購入するのが圧倒的にお得である。
ルートとスケジュール
- 運行ルート: 仙台駅前(16番のりば)→ 瑞鳳殿前 → 仙台城跡 → 青葉山植物園西 → 博物館・国際センター前 → 大崎八幡宮前 → 定禅寺通市役所前 → 仙台駅前(全16箇所の停留所を順繰りに巡る)
- 所要時間: 1周約70分(交通状況により変動あり)。
- 運行スケジュール: 平日は20分間隔,土日祝日および8月の観光シーズンは15分間隔で運行されている。



安く乗る方法・割引チケットの情報
「るーぷる仙台 一日乗車券」を提示すると,瑞鳳殿の拝観料割引や仙台市博物館の入館料割引,さらには沿線店舗での特典など,様々な観光特典を受けることが可能である。
チケットの予約・購入方法(いつから? どこで買える?)
るーぷる仙台は全席自由席の路線バス(巡回バス)であり,座席の事前予約制度はない。
予約の必要性とチケットの購入場所
- 事前予約: 不要。当日の思い立ちで気軽に乗車できる。
- 一日乗車券の購入場所: 仙台駅西口バスターミナル内にある「仙台駅前バス案内所」や,仙台駅構内のびゅうプラザ,沿線の主要ホテル等で購入できる。
- 1回乗車の場合: 乗車券を事前に買わずとも,降車時に現金または対応交通系ICカードで精算可能である。
混雑時のコツと乗り方の手順
- のりばへ並ぶ: 仙台駅西口バスターミナルの「16番のりば」から発車する。観光シーズンの午前中は行列ができるため,発車時刻の10〜15分前には並んでおくのが鉄則である。
- 乗り方: 中扉(または前扉)から乗車する。一日乗車券を所有している場合は乗車時のタッチや券提示は不要。
- 降り方: 降車時に運転士へ一日乗車券の日付面を見せるか,運賃箱へ現金・ICカードで精算して前扉から下車する。
車内設備と快適な過ごし方
木の温もりを感じさせるレトロな内装は,乗った瞬間に異空間へ迷い込んだかのようなワクワク感を与えてくれる。
車内設備一覧
- 座席配置: 前方・中央部は横向きのベンチシートや2人掛けシート,後方は少し高くなったクロスシートが配置されている。
- コンセント・Wi-Fi・トイレ: 車内にコンセントやトイレの設置はない。長時間の周遊前に駅などで済ませておくのが無難である。
- 観光アナウンス: 運転士による生アナウンスや自動音声による沿線名所の歴史・雑学解説が流れ、移動中も飽きることがない。
おすすめの座席:進行方向「左側」をキープせよ!
るーぷる仙台で景観を楽しむなら,「進行方向左側」の座席がおすすめである。
広瀬川を渡る際の渓谷美や,瑞鳳殿へ続く杉木立,仙台城跡へ登る青葉山の緑など,車窓の見どころの多くが左手側に広がるからである。
持ち込むべきおすすめアイテム
- カメラ(広角・ズームレンズ): クラシカルな車内装飾や,車窓から見える広瀬川の景観を綺麗に切り取るために欠かせない。
実際乗ってみてわかった注意点・デメリット
レトロで魅力的な反面,小型バス特有のリアルな注意点も存在する。
注意点1:路面の揺れとカーブ(酔い対策)
仙台城跡へ向かう青葉山の山道は,勾配が急で連続するカーブが続く。車体がコンパクトでサスペンションも硬めなため,思いのほか揺れを感じやすい。乗り物酔いしやすい方は,事前に酔い止め薬を服用しておくか,揺れの少ない中央付近の座席を確保すると安心である。
注意点2:大型スーツケースの持ち込み制限
車内通路は一般的な路線バスよりもやや狭く,観光シーズンは立ち客で超満員となる。大きなスーツケースを持ち込むと自分も周りも身動きが取れなくなるため,キャリーバッグなどの大型荷物は仙台駅のコインロッカーやホテルに預けてから乗車するのがスマートである。
注意点3:一方通行ルートゆえの「逆戻り不可」
るーぷる仙台は一方向(反時計回り)の循環運行である。例えば「仙台城跡」から「瑞鳳殿」へ戻りたいと思っても,逆回りルートが存在しないため,1周ぐるりと回るか市営地下鉄・一般路線バスを利用する必要がある。訪問順序はルートの順序通りに計画するのが鉄則だ。
到着後のアクセス・併せて使いたいサービス
目的地で下車した後は,徒歩や他の交通手段を組み合わせることで,より深みのある観光が可能となる。
- 地下鉄との組み合わせ: 「るーぷる仙台・地下鉄共通一日乗車券(900円)」を活用し,行きはるーぷる仙台で観光地を巡り,帰りは近くの地下鉄駅(国際センター駅や青葉通一番町駅など)から地下鉄で仙台駅へスピーディーに戻るルートが非常に効率的である。
- レンタカー・カーシェア: 仙台市内からさらに足を伸ばし,秋保温泉や作並温泉,蔵王方面へドライブしたい場合は,仙台駅周辺でレンタカーを手配しておくのがおすすめだ。
まとめ&あわせて読みたい記事
「るーぷる仙台」は,単なる移動手段を超えて,杜の都の歴史と風情を五感で味わうことができる最高の「観光アトラクション」である。レトロな車窓から眺める伊達の城下町は,きっとあなたの旅の記憶をより豊かに彩ってくれるはずだ。
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この「るーぷる仙台」に乗って巡った仙台市内の散策は,2014年3月に巡った「あけぼの」追悼・東北周遊旅の2日目のハイライトです。水郡線や仙台城跡,松島海岸,大崎八幡宮,秋田新幹線「スーパーこまち」,そして24系ブルートレインへと繋がる全体のモデルコース・費用内訳・スケジュールについては,ぜひ以下の記事をご覧ください。








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