【富山地方鉄道】2階建ての特等席で立山連峰を望む!「ダブルデッカーエキスプレス」の魅力・座席攻略・予約手順完全ガイド

乗車:2014年7月

富山平野を駆けるかつての京阪花形特急:「ダブルデッカーエキスプレス」の優雅なる誘い

北陸の豊かな大地と,険しくも美しき立山連峰。その山裾を抜けて黒部峡谷の玄関口・宇奈月温泉へと向かう富山地方鉄道(富山地鉄)。この路線を走る列車群のなかでも,ひと際あでやかな存在感を放つ列車がある。かつて関西の京阪電車で「テレビカー」として親しまれた名車3000系を譲り受け,黄色と赤の懐かしい姿で走り続ける「ダブルデッカーエキスプレス」である。

最大のハイライトは,編成に連結された2階建て車両(ダブルデッカー)だ。高い目線から見渡す富山平野の田園風景と,遠くに聳える立山の稜線は,単なる移動の時間を極上の観光体験へと昇華させてくれる。

本記事では,電鉄富山駅から宇奈月温泉駅を結ぶこの特急列車の基本情報、乗車・予約の手順から,絶景が見えるおすすめの座席位置,乗車時のリアルな注意点までを詳しく書き記した。

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旅の航路を描く:ダブルデッカーエキスプレスの基本情報・運賃・ルート

電鉄富山駅から終点の宇奈月温泉駅までは,営業キロにして53.3kmの道のりである。

運賃・料金表(電鉄富山駅〜宇奈月温泉駅間)

区分普通運賃特急料金(自由席)合計金額備考
大人(片道)1,840円220円2,060円2階建て車両(2階席・1階席)は指定席料金(特急料金含む)が必要となる場合あり
小児(片道)920円110円1,030円小学生以下

※2014年7月訪問時点での運賃・料金体系に基づく表記である。

所要時間と主な運行スケジュール

  • 所要時間:約1時間〜1時間10分(特急運行)
  • 停車駅:電鉄富山 – 寺田 – 上市 – 中滑川 – 電鉄魚津 – 新魚津 – 電鉄黒部 – 東三日市 – 浦山 – 愛本 – 宇奈月温泉

切符の予約・購入方法:2階建て指定席を確保する手順

ダブルデッカーエキスプレスの一般車(平屋車両)は自由席だが,名物の2階建て車両(サハ31)の2階席等は座席指定券が必要となる場合がある。

  • 予約開始時期:乗車日の1ヶ月前より富山地方鉄道の主要駅窓口や電話にて受付けている。
  • 購入場所:電鉄富山駅の乗車券券売機および窓口。当日空席がある場合は,乗車直前でも窓口にて指定券を購入することが可能だ。
  • 満席時の対策:ゴールデンウィークや紅葉のベストシーズンは2階席から急速に埋まる。電鉄富山駅には発車の20〜30分前には到着し,事前に窓口で指定券の有無を確認されたい。

時を越えたサロンのくつろぎ:車内設備とおすすめの座席

ハイレベルな車内景観とおすすめの座席位置

  • 進行方向「右側」の2階席(宇奈月温泉行き):富山を発車してしばらくすると,右手の車窓に立山連峰の壮大な山並みが広がってくる。2階席からの高い視線は,線路脇の防音壁や架線柱を軽々と飛び越え,視界いっぱいに大自然のパノラマを届けてくれる。
  • 平屋車両の伝統のクロスシート:かつて京阪特急で使われていたふかふかの転換クロスシートが今も健在であり,レトロな鉄道旅の情景を存分に味わうことができる。
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車内設備と持ち込むべきおすすめアイテム

  • アメニティ・設備:車内トイレは完備。コンセントやWi-Fi設備は設置されていないため,充電用モバイルバッテリーの用意は必須である。
  • テイクアウト飯の楽しみ:電鉄富山駅の駅ビルなどで富山名物の「ますのすし」や地ビールを買い求め,2階席の窓辺に広げて味わう時間は至福の一言に尽きる。
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実際乗ってみてわかった注意点・デメリット

2階建て車両特有の揺れと階段の昇降

2階席は重心が高いため,カーブやポイントを通過する際に独特のピッチング(横揺れ)を感じることがある。乗り物に酔いやすい方は,事前に酔い止め薬を服用しておくのが賢明だ。また,2階へ上がる階段は傾斜がやや急であるため,足元には十分注意されたい。

大型スーツケースの置き場

かつての特急車両ゆえ,車内に巨大な荷物置き場専用スペースは存在しない。大きなスーツケースを携えて移動する場合は,平屋車両の端部を利用するか,事前に富山駅から宿へ手荷物配送サービス(キャリーサービス)を利用して足を軽くしておくことを強く推奨する。

到着後のアクセス・併せて使いたいサービス

終点の宇奈月温泉駅に到着すると,そこは豊かな温泉情緒と黒部峡谷の入口である。

  • 黒部峡谷トロッコ電車への乗り換え:徒歩約5分の場所にある「トロッコ宇奈月駅」から黒部峡谷鉄道に乗り換え,秘境の絶景へ踏み出すことができる。
  • レンタカーで巡る奥飛騨・立山麓:宇奈月温泉を拠点に富山県東部や黒部川扇状地を効率よく巡るなら,富山駅周辺からのレンタカー予約も小回りが効いて便利である。

まとめ&あわせて読みたい記事

富山地方鉄道の「特急ダブルデッカーエキスプレス」は,単なる目的地への移動手段ではなく,関西の鉄道史を彩った名車の記憶と,富山の大自然が融合した極上のエンターテインメント列車である。2階建ての特等席から眺める立山連峰の雄姿は,きっと貴方の旅の思い出に色濃く刻まれることであろう。

北陸の路面電車巡りや青春18きっぷで巡る3泊4日の絶景モデルコースの全体像については,ぜひ以下の記事をご覧いただきたい。

青春18きっぷで巡る北陸路面電車と絶景ローカル線の旅!185系ムーンライトながら・富山地鉄・日本海の車窓を堪能する4日間
実行:2014年7月鉄路の響きに誘われて:青春18きっぷで挑む北陸の情景旅の始まりは,一枚の濃緑色の薄い券片であった。青春18きっぷ。それはどこまでも続く線路への無制限の乗車券であり,日常から,遠く離れた異郷へと解き放ってくれる魔法の切符である。今回の目的は,北陸の地に今なお色濃く残る路面電車網と,日本海の荒波が育んだ絶景ローカル線の数々を巡ることだ。福井鉄道,えちぜん鉄道,万葉線,そして富山地方鉄道……。それぞれの地域に根ざした個性豊かな電車たちが,旅人を待っている。本記事では,夜行快速列車を活用した効率的な移動アプローチから,現地で使い倒したいお得なフリー切符の活用法,木造駅舎やスイッチバックといった鉄道ファン垂涎の立ち寄りスポットまで,その全貌をあますところなく書き記した。費用は抑えつつも,旅の情景と感動は最大化する。そんな学生旅行のひとつの答えが,ここにある。【1日目】漆黒の小田急線から小田原へ:旅立ちの夜夏の夜気を含んだ風が,新宿駅のホームを吹き抜けていく。金曜日の深夜,街が眠りにつこうとする時刻から,我々の旅は始まるのである。22時半,小田急線の急行電車に身を委ねる。通勤客…[続く]

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