芸術・文化 【未来の跡地】万博記念公園で出会う「太陽の塔」の衝撃。灰色に仰いだ1970年の熱狂と静寂
本ページはプロモーションが含まれています取材:2014年1月過去と未来が交錯する丘。薄曇りの空にそびえる,異形のモニュメント冬の象牙色の空が,千里の丘陵を低く覆っていた。2014年1月。張り詰めた寒気の中,私は大阪モノレール線の万博記念公園駅に降り立った。高架のホームからは,近代的なコンクリートの軌道が幾重にも交差し,未来都市の血管のように遠くへと伸びているのが見える。冬休み,通学カバンをリュックサックに持ち替えて旅を続ける高校生の私は,ある「巨像」と対峙するためにこの地を訪れた。改札を出てスロープを歩むにつれ,冷たい風が頬をなで,遠くに白く巨大なシルエットが次第にその姿を現し始めた。万博記念公園は,昭和45年(1970年)に開催された「日本万国博覧会(大阪万博)」の跡地を整備した,総面積約260ヘクタールに及ぶ広大な文化公園である。大阪万博は「人類の進歩と調和」をテーマに掲げ,世界77カ国が参加,約6421万人という当時の史上最多動員記録を打ち立てた伝説の国家プロジェクトであった。高度経済成長期の日本が誇る技術力と熱狂がこの千里丘陵に集結し,動く歩道や携帯電話の原型など,当時の人々に...[続く]