近畿地方の旅

路面電車・北陸地方鉄道の旅 2014夏

1.座席夜行ムーンライトながらで目指す北陸

高校2年生の夏休み、18きっぷを使い、新幹線が開通目前に迫った北陸を訪れることにしました。北陸地方を18きっぷで旅するには、滋賀県の米原から新潟県の直江津までを結ぶ北陸本線をメインルートとして動くケースがほとんどです。しかし新幹線が開通すると、平行区間となる金沢~直江津の区間は第3セクターとしてJRから経営分離、今後18きっぷで旅をすることはできなくなります。さらに新幹線開通によって沿線の風景もきっと様変わりすること間違いありません。前々から訪れてみたかった北陸と、富山県の町おこしの中心として確固たる地位を築いた路面電車に乗車する旅です。新宿駅→小田原駅今回は旅の最初にムーンライトながらに乗車します。この列車は東京~大垣を結ぶ座席夜行列車で、以前乗車したあけぼのとは異なり寝台ではなく、夜行バスのように座席で一夜を過ごす列車です。また今回メインで活用する青春18きっぷは、JR全線普通・快速列車に乗車できますが、特急列車は利用できません。その分1日あたり2,380円という破格で旅ができます。また1日(回)あたりの有効期間は、使用期間中の任意の1日午前0時~翌日0時まで有効ですから、賢い使い...[続く]
近畿三都ものがたり 2014冬

9.ラピート・スカイアクセス 西と東の空港アクセス線

道頓堀を散策した後、いよいよ大阪を旅立ちます。今日残る行程は、南海で関西空港まで行き、初搭乗となるLCCで成田空港、そして帰宅というものです。歴史を感じさせる外観の高島屋です。これから乗車する南海の難波駅は百貨店と一体となった造りです。難波駅→関西空港駅 南海特急ラピート前々から気になって乗ってみたかった列車の特急ラピートです。この斬新なデザインは現在でも古さを感じさせなく新車でも通用するのではないでしょうか。車内もこの通り、楕円形を基本のデザインとしています。1995年ブルーリボン賞受賞車両です。駅にて551豚饅を確保、ガラガラの車内によい匂いを充満させてしまいました。列車は定刻通り難波を発車、この列車はベータなので途中何駅かに停車します。りんくうタウンを過ぎると車窓に見えてくるのはおお…これが関西空港のターミナルか、と思っているとすぐに空港島内の終点、関西空港駅に到着です。関西国際空港改札の外に出ると、JRと南海の改札口が並んでおりました。一見仲良く並んでいそうですが、両社は空港輸送でライバル関係にあります。自分で手配したのは初めての飛行機、ワクワクさせます。乗るのはもちろん国内線...[続く]
近畿三都ものがたり 2014冬

8.私鉄特急乗り比べで楽しむ 京都大阪観光

近鉄と地下鉄を乗り継ぎ、梅田に到着しました。阪急特急 梅田駅→河原町駅ここ梅田駅は頭端式ホームが、計9線並ぶ非常に見応えのある駅です。日本一の駅と呼んでも違和感はないのではないでしょうか。やってきた列車を撮影します。ずらりと並ぶ線路に、一列に真横になって同じマルーン色の列車が走ってきます。なんと優雅で美しい景色でしょうか。ここ梅田から十三までは三複線となり、京都線・宝塚線・神戸線が平行しています。元々は阪急京都線は阪急によって建設されたものではなく、途中から阪急に経営が移った経緯があります。そのため以前は京都線十三~梅田は宝塚線に乗り入れる形を採っていましたが、戦後に宝塚線を複々線化する形で京都線が独立しました。そのため京都線には中津駅がなく、普通列車も通過するのです。1号線に入線してきた特急に乗車します。本来であれば京とれいんに乗車する予定でしたが、今朝の寝坊でそれも叶わず…阪急で現在走る転換クロスシートの車両は京都線の特急のみに使用され、京阪間のJR・京阪との競争がいかに激しいかが実感されます。列車に乗り込み、無事座席を確保したところで列車は発車します。梅田を発車し、列車は淀川を通...[続く]
近畿三都ものがたり 2014冬

7.DEEPと絶景の生駒山

神戸のゲストハウスで一夜を明かし、朝起きると!…なんと寝坊。とはいえ1日のスケジュールすべてが乱れるほどではなかったので、落ち着いて準備をして宿を後にします。三宮駅→生駒駅昨日は宝塚から阪急で神戸までやって来ました。せっかく多数の私鉄が競合する関西、せっかくなので違う路線を利用して移動してみましょう。阪神電車に乗り込み、三宮を後にします。さようなら神戸三宮を出てしばらくは地下を走りますが、地上高架に出るとまるで路地裏のようなルートを颯爽と駆け抜けます。久しぶりに乗っていて楽しいと感じた次第です。列車はそのまま尼崎からなんば線に入り、難波で近鉄へ直通、奈良線の石切を過ぎたあたりで大阪の平野を眺めることができました。この石切付近の車窓は私の中でもお気に入りの場所です。そうしている内に列車は生駒トンネルに入り、トンネルを抜けるとそこは生駒で下車します。生駒ケーブル 鳥居前駅→宝山寺駅近鉄生駒駅のすぐ横、生駒ケーブルの鳥居前駅に到着です。これから登る生駒山の頂上には生駒山上遊園地があり、麓のケーブルカー駅からもその世界感を体感することができます。これから乗るケーブルカーの車両はというと、これは...[続く]
近畿三都ものがたり 2014冬

6.黄昏時の神戸観光 北野異人館・メリケンパーク

歌劇団の街、宝塚から阪急電車に乗って神戸までやって来ました。三宮駅→新神戸駅三宮からは地下鉄に乗車します。初めての神戸市営地下鉄です。三宮から1駅、新神戸に到着です。列車はこの先北神急行に直通し有馬温泉のある方面へ向かいますが、今回は温泉地には寄らずにここで下車します。ここ新神戸は市街地中心部から離れた新幹線の駅もありますが、大半の神戸市民はここからではなく、JRで新大阪まで移動して新幹線を使うのでしょうか。一応のぞみは全列車停車します。北野異人館街散策日も暮れ始めた頃、新神戸から北野地区へと歩きます。ここ北野地区は幕末に神戸が開港した頃、外国商人や外交官が多く移り洋館を建てた場所です。その美しい洋館が現在にもなお残り、多くの人々を魅了しています。こちらは途中にあった北野天満神社です。有名な京都の天神さんと関係があるのでしょうか。そして神社のすぐそば、1つ目の洋館に到着です。風見鶏の館ここ風見鶏の館は1904年に建てられた歴史ある洋館です。(肝心の屋根上が切れてしまった…)洋風建築残る神戸のイメージにピッタリな建物です。早速入ろうと思った矢先、この館の向かいの広場で大道芸が披露されてい...[続く]
近畿三都ものがたり 2014冬

5.実車版 阪急電車

大阪モノレールにて蛍池に到着、ここからは阪急電車に乗り換えです。蛍池駅→石橋駅マルーンの疾風、関西私鉄のクイーンでおなじみの阪急電車です。車両接近のメロディは列車を降りてもなお耳に残る仕様となっております。まず1駅隣の石橋駅で下車します。ここではホームに降り立ったその瞬間から面白いものが目に入ります。この駅からは箕面線が分岐しています。そしてこのホームの端っこに行ってみると…このように、ホームが三角形をしている特徴的な駅です。左に停車している列車は宝塚線の梅田行き、右の線路は宝塚線と箕面線を直通する列車が停車するホームです。ホームをつなぐ通路を歩いていると、このように昼間時間帯は使われないホームには立ち入れないようになっています。朝の時間帯に訪れ、石橋駅の本領発揮を目の当たりにしてみたいものです。石橋駅→宝塚駅各駅に停まる急行に乗り、宝塚に到着です。ここ宝塚はその名前に同じ劇団で有名な街で、本拠地の劇場もあります。またその劇団は阪急電車の社員であることも有名な話です。駅の外に出てみると…まるでヨーロッパのターミナル駅を思わせるような素晴らしいデザインの駅舎です。劇団といい、車両といい、...[続く]
近畿三都ものがたり 2014冬

4.新幹線0系と太陽の塔 モノレールで行く公園巡り

京阪電車に乗り門真市に到着、ここからは大阪モノレールに乗り換えです。門真市駅→摂津駅この大阪モノレールは門真市から大阪空港までを結ぶ、日本で一番長いモノレール線だそうです。モノレールは普通の鉄道よりも建設に用地が少なく、また建設費も高めのため、行政の都市計画と一体で整備されることが多いようです。車内もこのように遠くまで見渡せる作りとなっています。途中車窓を眺めていると…鳥飼車両基地・新幹線公園一面にこちらを向いて並んでいる新幹線!そう、大阪モノレールの摂津~南摂津ではJR東海の鳥飼車両基地があり、時間帯によってはこのように所狭しと並んでいる姿が見られます。また、車庫のすぐ隣には初代新幹線0系が保存されている新幹線公園もあります。せっかくですのでモノレールを下車、じっくり見てみましょう。モノレール摂津駅にて下車、線路沿いを歩くこと約15分…到着!初代新幹線0系です!現代の新幹線とは全く異なるデザインです。そしてこの新幹線公園、曜日と時間帯によっては自由に中に入ることができます。車内に入りました。大きな窓、ゆったりとした座席、どれも今では味わえないものです。客室だけではなく、この車両は運転...[続く]
近畿三都ものがたり 2014冬

3.駆け足で巡る京都観光 石清水八幡宮編

京阪電車で伏見稲荷、南禅寺を観光し、次に向かうは八幡市です。蹴上駅→八幡市駅蹴上から地下鉄に乗り、三条で京阪電車に乗り換えです。三条からは特急に乗車します。今回は中書島までの乗車ということ、混んでいたためダブルデッカーには乗車しませんでした。中書島に到着です。ここ伏見は坂本龍馬や日本酒でも有名な土地です。今回は時間の都合上残念ながら下車はせず、接続の普通に乗り換え先を急ぎます。京阪電車の車内には成田山新勝寺のお守りが飾られています。成田といえば成田空港、千葉県に存在する寺院ですが、ここ遠く離れた京阪の沿線、寝屋川市にもその別院(成田山不動尊)が存在します。この成田山不動尊は日本で初めて交通安全の専用祈願所を設けられたそうで、京阪も沿線の交通輸送が安全に行われることを祈願しているそうです。その歴史を受け継いで現在も京阪電車の車内に飾られているとのことです。八幡市にて下車します。男山ケーブル駅舎はシンプルでコンパクトです。この駅舎のすぐ脇に男山ケーブルの駅があります。こちらも今回の2dayパスで乗ることができます。年始であることもあり車内は非常に混雑していましたがなんとか着席、男山山上に到...[続く]
近畿三都ものがたり 2014冬

2.駆け足で巡る京都観光 伏見稲荷・南禅寺編

前日夜に夜行バスで関東を出発し、早朝の京都駅に到着しました。朝食をとり、早速観光開始です。七条駅→伏見稲荷駅七条駅からは京阪電車に乗ります。京阪電車は京都市内は現在地下路線となっています。東京や大阪といった大都市の地下鉄はたいてい地上の出口から長い階段を降り、複雑なコンコースを通りさらにエスカレーターで降り深い位置にあるホームに至るケースが多いですが、ここ七条駅の場合は単純明快、階段を降りたらすぐ改札、ホームです。なんと便利な構造なのでしょう。やってきた準急列車に乗り、伏見稲荷駅を目指します。伏見稲荷駅は伏見稲荷大社を意識した色使いの駅で、見ていて非常に美しいです。駅舎もまるで神社の一部のようです。早朝の伏見稲荷大社参拝伏見稲荷駅から降りて道をまっすぐ進みます。参道の途中では屋台がずらりと並んでいますが、朝早いためどこも準備中でした。伏見稲荷大社本殿です。正月らしく賀正の旗が誇らしげに掲げられています。神社の本体はこちらですが、伏見稲荷といえば有名な千本鳥居!早速行きましょう。この道一本に規則正しく並ぶ鳥居、圧巻です。画面越しでも神秘的な雰囲気が伝わってきます。途中、このように分岐の道...[続く]
近畿三都ものがたり 2014冬

1.3列夜行バス 京阪神ドリームさいたま号に乗る

夏休みは北へ行った。冬休みはどこへ行こうか。せっかくなら違う方向、西に行ってみようか。年明けだから初詣もかねて、神社仏閣の多い地域は…夜の所沢駅年が明け、会社や学校が始まってすぐの3連休、また旅に出ます。土曜の夜からスタートです。旅の出発点はここ、所沢です。夜のスタートということで目的地までは夜行バスで行く訳ですが、その出発点となります。東阪間を結ぶ夜行バスは数多く設定されているのですが、学割があることや自宅の場所などを検討し最終的にバスの乗車場所として選びました。所沢は駅舎がリニューアルされ、開放感あふれる駅に生まれ変わっていました。今回乗車するバスの京阪神ドリームさいたま号の乗車口は東口にあるので移動します、がその前に今回の旅行で主に使うスルッとKANSAI 2dayチケットを購入する必要があります。このきっぷは有効エリア内では買うことができず、エリア外の事前販売のみです。バスに乗ってしまうと京都まで途中降りて買うことはできませんので、ここ所沢のコンビニで支払いまで済ませておきましょう。京阪神ドリームさいたま号 所沢駅→京都駅バスがやってきました。乗務員さんが降りて預け荷物をトラン...[続く]