7.ダナン駅での葛藤

時は過ぎ9月3日、ホイアンでの生活を終えいよいよ帰国の日が近づいてきました。
ベトナム自体の出国は翌日ですが、帰りの飛行便がタンソンニャット発のため、ホイアンからホーチミン市まで移動する必要があります。

そのため今日はホーチミン市まで向かう予定でありますが、ルートはハノイからホイアンへ来た時と同様、ベトナム縦断の後半戦であるダナンからホーチミン市(サイゴン)へ列車の旅となります。

4.ベトナム統一鉄道の旅 ハノイ→ダナン
昨夜にハノイ駅を出発、寝台車に乗車しました。眠りにつき、目が覚めると、Ga Hà Nội→Ga Đà Nẵng ベトナム統一鉄道フエ駅に到着していました。ここフエはベトナムの旧首都であり、グエン朝の都がおかれていた場所です。多くの観光客がここで下車し、フエ市街地に足を進めていたようです。私はここフエで下車せずに、次の停車駅ダナンまで引き続き乗車を続けます。日も出ておりようやく外の景色を眺めることができました。ベトナムの中でも人口の少ない地区を現在走っているようですが、イメージ通りの南国の景色が広がります。途中、行き違いのため運転停車をしました。ローカルな雰囲気漂う駅です。写真に写る車両は現在も使用されているのでしょうか。それでは、ここで車内を探検してみましょう。ベトナム統一鉄道の座席仕様は、4つの設備があります。ソフトスリーパーこちらが今回一晩を過ごした寝台車です。車両の片方に通路があり、各寝台は開放式二段寝台と、かつて日本国内でも多数運転されていた開放式B寝台車です。マットレスは睡眠をとるのには十分な設備であり、人にもよりますがこの設備であれば快適な旅になること間違いないでしょう。ち...[続く]

まずはホイアンからダナンへ自動車で移動(なんと帰りは送迎がありました!)、ダナン駅で列車を待ちます。

Ga Đà Nẵng

ホイアンからダナン駅に到着したのは昼12時。乗車する列車はハノイ→ダナンで乗車したSE3列車で13時15分発です。余裕をもった到着で、待ち時間としても適切ですね!

列車の到着まで駅舎内でネットでも見ながら待っていればすぐだろう~などという甘い考えをしながら、なんとなくふと駅舎の改札前で、列車の到着時刻を確認しようとしました。すると目に飛び込んできた文字は、

トラブルは突然に

「列 車 大 幅 遅 延」(※意訳)

??

(゚Д゚;)

駅舎にいた駅員さんに旅行会社で手配したきっぷを見せ、乗る予定の列車は何時に到着予定かを確認すると、

「現時点では未定。大幅に遅れているのでそのまま待っていてください。」(※意訳)

とのこと。

(゚Д゚;)??

旅にトラブルはつきものとはよく言ったもので、まさか今日ここのタイミングで列車遅延に巻き込まれるとは。
日本国内であれば、例え通学中や旅行中に事故が発生、乗る予定の列車が遅れや運休となったとしてもネットを駆使し列車の到着予想や運行情報を収集、または別の手段を使ったリカバリー策も検討することは容易ではあります。が、ここは初めて訪れた地の外国、ベトナムです。しかも予約した列車は日本ではもう二度と乗ることはできない、開放寝台列車です。ハノイからダナンで一度すでに乗車したとはいえ、後半のサイゴンまでの乗車もとても楽しみにしていました。

列車の到着が約1時間後、現在フエ付近を走行中、などのリアルタイムでの情報がわかれば、せっかくの寝台列車乗車を諦めダナン空港からタンソンニャット空港までの航空便を確保した方が良いのか、それとも待った方が得策なのか、様々なプランを立てることが可能です。しかしここはベトナム。先ほどの駅員さんに到着予想を尋ねるもはっきりとした答えはなく、、出した結論は、

ただただダナン駅で列車の到着を待つ

シンプルかつ素直な策です。列車の到着が何時になるのかまったくの不明な状態では勇気のある結論です。到着は10分後かもしれない、5時間後になるかもしれない、吉か凶か、一か八か。

 

 

Ga Đà Nẵng→Ga Sài Gòn

結 局 7 時 間 待 ち ま し た

(※時刻は午後7時)

7時間もあれば、人間はいろいろなことができます。一晩で十分な睡眠をとる、アルバイトで1万円近い金額を稼ぐ、映画を数本観る、大切な人と一緒の時間を過ごす、、など。これまでの短い約20年間の人生ではありますが、ここまでただ待つという行為に費やした日はあったでしょうか。

確保した列車がやって来るまで、サイゴン方面の列車は数本ダナン駅に停車しました。
その度に乗り込む人々を見て、そのまま一緒に乗り込んでしまいたいなあという気持ちにもなりました。

途中食事のため駅を離れ、駅前の飲食店に入ろうとする途中、地元のおじさんにバイクタクシー観光のお誘いを受けました。しかし列車の到着が何時になるか不明な状況で、乗車予定の列車を観光中に逃してしまえば意味がまったくありません。それに帰国が近く手持ちがわずかになったVNDも温存しておきたいし。

日本のように、ここベトナム統一鉄道で早い列車の変更や払い戻しが可能なのか、もっときちんと調べることや駅員さんと会話し交渉すれば辿り着くことができたのかもしれません。しかし同じ種類の座席が確保できるのかも不明な状況のため、今回はただ待つことを選択しました。(きっぷの手配も旅行会社経由であったのでなおさら)

同じように、ダナン駅で列車の到着を待っていた様々な国の人々が、一気に客車に吸われていきます。私もその中の一人です。

サイゴンまで予約した座席の種類も、ハノイから乗車した列車と同じソフトスリーパーです。
これで快適な夜は確約された訳ではありますが、果たしてサイゴン到着は何時になるのでしょうか。定刻では翌日朝5時20分着の予定ですが、既に6時間遅れのため順当にいくと11時…??
少しでも回復運転がなされることを期待したいですが、さらに遅れが酷くなる可能性も否定できません。

所定の列車に乗り込んだのはいいものの、この後の旅は一体どうなるのでしょうか。

やめて!ベトナム統一鉄道のダイヤで、これ以上遅延に巻き込まれたら、ダナン駅で9時間待った私の精神まで燃え尽きちゃう!

お願い、遅れないで寝台列車!

あんたが今ここで遅れたら、明日のホーチミン市からの帰国便はどうなっちゃうの?

時間はまだ残ってる。ここを耐えれば、ホーチミン市観光も楽しむことができるんだから!

次回「7時間遅れのホーチミン市観光は午後から」デュエルスタンバイ!

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