函館で昼食後、離れることとなりました。
来るまでも長い旅でしたが、これからはその道をたどり、東京まで戻ります。
函館駅→木古内駅
函館駅からは江差行きに乗車します。
有名な街から走る主要路線の列車が1両というのは寂しい気持ちにさせるものです。
これから乗車する江差線は、函館の1つ隣五稜郭駅から上磯方面へ分岐、そのまま津軽海峡沿いを木古内までまず走ります。この区間は青森までの津軽海峡線の一部で、函館まで乗車した特急白鳥や本州と北海道を結ぶ貨物列車が数多く通る、まさに主要幹線の様相です。しかしその路線名となる木古内から先江差までの区間は赤字ローカル線の風景です。今回乗車した列車は函館から江差までを直通しますが、函館駅から乗車した旅客はその大半が北斗市の近郊区間で下車、木古内に到着する頃には車内の乗車人数は数えるほどとなってしまいました。
列車は木古内に到着です。
ここ木古内は北海道新幹線開通時には北海道内最初の駅となる予定です。
乗ってきた列車のすぐ横で新幹線用の高架区間が建設されていました。
新幹線が開通後、その平行する普通列車の走る区間は、平行在来線としてJRより経営分離されるケースが近年の延伸区間では多く見られます。
ここ北海道の江差線も例に漏れず、新幹線開通と同時に青函連絡特急の白鳥廃止、木古内~五稜郭間の経営分離が予定されています。
そして赤字区間の江差~木古内はその区間だけ維持することも経営上の重しとなるため、新幹線の開業を待たずして2014年の廃止予定となっています。
これから引き続き列車に乗車、来年廃止となる江差駅までの区間を訪れてみましょう。
木古内駅→江差駅
木古内で乗客の入れ替わりもありましたが、それでも車内ボックスにそれぞれ1人ずつ、といった乗車割合です。
それでは、発車します。
1本まっすぐ続く線路、そしてその脇には森林と、なんと北海道らしい光景です。
寒い地域ならではの針葉樹林です。
途中湯ノ岱駅ではえさし号と交換しました。
また途中桂岡駅など数駅では、以前使用していた貨車を駅舎に転用した駅が見られます。
これまで山の中を走ってきた路線でしたが、上ノ国の海岸沿いまで至ると宅地が広がります。
上ノ国を過ぎると、終点の江差に到着しました。
列車がこの先に進めないよう、車止めがあります。ここ江差駅が路線の終点であることがここからも感じ取れます。
駅の名物、列車でのアクセスを考慮されていない名所案内も現役です。
列車の折り返しまでまだ時間はあります。せっかくなので駅の外も散策してみましょう。
江差駅
江差駅舎です。ホームからタクシー乗り場まで改札をくぐり抜けダイレクトにアクセスできます。
まさにバリアフリーを考慮して設計された駅です。
駅前の道をまっすぐ進むと、海岸沿いが一望できる場所がありました。
晴れていたらなあ…
駅に戻ります。
さすが極寒の地です。夏であるにもかかわらず待合室には石油ストーブが常置されています。
こちらの運賃表も、来年には一切意味をもつものではなくなってしまいます。
列車の出発時間が近づいてきました。乗り遅れないよう、余裕をもってホームに出ます。
江差駅→木古内駅
旅行の疲れからか、復路はほぼ睡眠に充ててしまいました。
なんとなく車窓を眺めていると、
なんだこれは??
もちろん天ノ川なんて駅がある訳ではなく、列車も停車せず通過してしまいました。
列車は木古内に戻ってきました。
函館からずっと乗った車両ともお別れです。
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